実録・おひとり様物語 追跡編 (3) 霊峰との競演

今日の宿、着くまで(厳密に言うと音を聴くまで)線路が見下ろせるの知らなくて。なんかさっき寝台特急状の何かが横切って行ったよ。最後尾の形(と時刻表)からして、サンライズ出雲っぽい。へぇ。その後、ながらの上りも見えた。ちょっと遅れてて、しかもほぼ満席。さすが18シーズン。
とか観てる場合ちゃうわ。第1部のまとめ。第2部も行きたいところだがどうだろう。

ちょっと歩いて振り返ると、茶畑の向こうに白い帽子。

畑の横、車1台がやっと通れる程度の細い道を少し行くと、じきに大きな(といっても1車線)車道。それを渡り、南下する道路へ。

やっほー! なんもねー! この広々感は気持ちいー!
と楽しめるのは、都会に育った人間の特権だと思う。

さて、着いた。静岡で買った昼食をあっという間に平らげてしまった。おやつのつもりだった、おまけクロワッサンも込みで。ま、もう14時やし。
で、結局此処がどこかって?


此処です。

防音壁が途切れるわずかな区間。その向こうに富士山。と、わたしが説明することすらはばかられる、超有名な新幹線撮影スポット。…に来るほどになったんやねぇ、自分。
そしてこれまた言うまでもなく、わたしが観に来たのは、40分後に相次いで通過する500なわけで。さすがに春休み前の平日とあって、同業者はひとりもなし。
じゃ、手当り次第に練習いってみっかー。


700とか、

N とか、

300とか。なんか知らんけど都合よく各種通った。
ただ、ズームなしだと遠すぎるな。ぎりぎりまで寄せよう。物理的に前には出られないので、その場で調整。あと10分少々かなぁ。

と、そこへ。農家っぽいおばちゃんが通りかかり、一言。
「新幹線撮りにきたの?」
何故判った。て、判るか地元民なら。多分ハイシーズンには笑っちゃうほど来てるんやろな。あの、田畑踏んだりしないんでお手柔らかに、みたいな感じで腰低めに喋ってたのだが、しかし。
このおばちゃん、予想を遥かに上回る方であった。まとめると、

  • 撮ってる人を見かけると話しかけるのが楽しいっぽい。過去に京都や奈良の人とも会話歴あり
  • ご主人が筋金入りの撮り鉄。平成4年頃のドクターイエローとか、上手く撮れたやつを大伸ばしにして飾っている
  • 500以外は「白地に青ばっかりでつまらん」と断言。つーか500や黄色のダイヤを記憶している(わたしが500狙いなのも瞬時にバレていた)

…地元のおばちゃん最強。
だが此処に落とし穴があった。盛り上がっていたら33号を撮り損ねたことである。だめじゃん。気を取り直して、「2、3分後」(by おばちゃん)の18号を待つ。
先に数本撮ったおかげで、近づく音を聴き取れる。早く来ておいて良かった。そして、同時間帯に複数通るダイヤで良かった。
くるぞ!


結局、かろうじて富士山であろうことが判る程度しか見えなかった。それでも、富士山と500の並び、であることに変わりはない。初挑戦にしては上出来ということにしておこう。
此処は何度も通って、富士山運を待つべきポイントなんやね。うん。また来ます。11月までに。
そして、第2目的地への旅が始まる。まだまだ長い1日。

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