異邦人、香港を駆ける (18) 高速鐡路

ご近所の紅葉がだいぶいい感じになっていたので、午後のウォーキングがてら様子を伺いに。案の定多くの木で色づきがピークを迎えており、やや西日な時間帯も幸いして大変見応えのある景色に。穴場スポットで人も少なくて快適でございました。
さて香港最終日、電車のようで電車があまり見当たらない話をひとつ。

2晩お世話になったお宿へ戻り、食休みを経てチェックアウト。大荷物を転がしつつ、いつもの荃湾線ではなくあえて西鐵線へ。シェラトンから尖東駅はすぐだったが、ハイアットからはちと遠いな。

近車だか川重だかの車両 SP1900 形(東鐵線のとがってる方と同タイプ)は、車内の雰囲気がちょっとだけ異なる。
すごい空いてたから座ってみたけど、降りるのは隣駅の柯士甸。尖沙咀から九龍駅方面への電車ルートはこれ1択だし、地味に駅間が長いので、1駅といえどもありがたい区間。そんな柯士甸では今年から、東涌線に加えて新たな乗り換え相手が登場した。

9月に開通したての新路線。乗るわけではないので、駅だけでも見物に行こうと思って。

その名を廣深港高速鐡路という。広州から深圳経由で香港、つまり中国本土と直結する速達路線である。で、香港側唯一の駅が香港西九龍駅として新たに作られ、柯士甸と九龍(東涌線)の間に位置している。
とにかくでかいとのことだが、はてさてどんな駅なのか。しばらく通路を歩いて到着。

うわー、でかい。でかすぎて全然スケール感が写真に収まらん。とりあえず人間のちっちゃさから広さをご想像ください。
おそらく、この写真の下半分は「香港」ではない。この構内に出入国管理機能が設けられているため、下層の一部は「内地」。香港領域内に「中国」を作るとは何事か、と民主派が噴き上がっていたのも納得。そのせいか、一般開放エリアでもこまめに警備員が巡回している。

そんな政治面はともかく、建築面ではいかにも香港らしい大胆なデザインで。

せっかく来たので、もうちょっと構内を歩いてみよう。

商業施設はそんなに多くなく、実用重視な印象。L2 の展望台にも行ってみようかと思ったが、最寄りのエレベーターがメンテで止まっていたのでやめておく。こちとら大荷物なもんで。

地上階からぐるっと吹き抜けを迂回。新線用に作ったのか、初めて観るおじちゃん駅員キャラが駅や電車の解説をいくつかしていた。

もちろん最下層のホームには行けない(前述の通り、実質中国領)ので、とりあえずパネルで代理。いわゆるチャイナ新幹線タイプですね。

なお、地上階の屋外は「緑化空間(Green Plaza)」となっておりまして。

さっきの大屋根が外から見える、ひろーい公園のようなもの。お天気がいまいちなのは仕様です。

南には香港島のビル群も望める。我々同様、電車に乗るわけではなさそうな人たちがぶらぶら散歩していた。

まあ当家が乗ることは多分ないだろうけど、内地民は捗るんだろうな。こうして見物を終え、東涌線で島へと渡る。

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