OtiS IV

古い友人から唐突に電話。何かと思ったら、ここんとこ関西で天変地異が多かったのを気にしてくれてのこと。別の知人から停電長期化の話を聴いたのがきっかけのようだ。マイペースな彼女らしいタイミングではあるが、持つべきものは友っすね。
さて欧州旅7日め、もいっちょ建物探訪の巻。

カフェを出て再び地下鉄の人となる。U3 から U4 へ乗り継ぎ、郊外へ。

しつこいようだが夏は本当に工事が多く、U4 でも一部駅のリフレッシュ工事中。北行き電車は本来の終点 Heiligenstadt ではなく、ひとつ手前を臨時終点としていた。ちょうどそこが目的地でよかった。

降りたのは Spittelau。大学のキャンパスや公安施設など、いかにも現代的な建物しかないようなところで、基本的にはおよそ観光に来ることを想定した場所ではない。が、ただひとつ異彩を放つ「まぎれもない観光スポット」が駅前にございまして。

あ、うん、目立つね。さすがです。

巨匠フンデルトヴァッサーによるゴミ処理場。といっても、もちろんここはウィーンであって大阪じゃないよ。むしろ舞洲(2001年)の元になったのがこちら、シュピッテラウ焼却場(1988-92年)である。舞洲見学のとき模型だけは観てたけど、せっかくウィーン再訪の好機だから実物観とこうと思って。
前述の通り周囲にはいろんな建物があり、鑑賞できる角度は限られる。

道を挟んで南西側、大学キャンパス脇にある駐車場外周のデッキが、煙突や上部の観察にはほどよい。

独特な装飾は、一見ふつーの形をした隣の建物にも及ぶ。上部の文字は落書きではなく Fernwärme Wien という暖房事業の会社名で、現在は観ての通り毎度おなじみ Wiener Stadtwerke グループの Wien Energie に統合されている。ゴミを燃やした熱で暖房、と表現しているであろうことは想像に難くない。

外周の歩道からももちろんよく見える。柱のてっぺんにあしらわれた金の球体、ややランダムな並びの窓、壁を這う曲線の数々。確かにコレは舞洲の原型やな。

中心部付近の市営住宅と並ぶ代表作。距離はそこそこ離れてるけど、アート好きには是非こっちにも足を運んでいただきたく。

ではそろそろ戻るとするか。

駅前の東側には、おそらく昔の Stadtbahn か Lokalbahn の名残であろうと思われる高架が、現駅舎へ向かうような曲線を描いて残っている。

そんな駅から、帰りはさっきと違う路線を選択。地下ではなく地上へ向かう階段を上り、ホームでしばし待つと電車がやってきた。

U6 は、西駅付近でこそ地下を走行しているが、地下鉄と名乗るにもかかわらず大半がこのように地上区間。前身となる Stadtbahn の高架をそのまま使ったためで、同じ理由によりウィーンで唯一「パンタのある地下鉄」でもある。

往年の痕跡は、地上設備においてさらに色濃く受け継がれている。U4 同様のオットー・ワーグナー式駅舎がここにも。

確かにここへ地下鉄他線の大きな車両を通すのは厳しそうだなと、年季の入った高架を眺めつつ、一旦お宿に帰還。ついでに駅ビルスーパーで、チョコやらコーヒーやらの定番おみやをたっぷり仕入れておいた。

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