欧羅巴円舞曲 I ブダペストの空 (33) H7-es HÉV

昨夜はすごく涼しかった。そんなに気温が下がると思わずに扇風機かけて寝ちゃったせいか、今日は若干調子の悪い時間帯があったので昼寝で挽回。台風の影響だと思うから、また明日から元通り暑くなるんだろうな。引き続き体調に気をつけねば。
さて欧州旅4日め、ちょっと違う電車にも乗ってみた話。

Vörösmarty tér から2ブロックほど歩けば、もうドナウ河岸。

対岸には王宮がどんと構えている。昨日すぐ外側を歩いたところやね。間近ではむしろよくわからなかった、宮殿の足元を支える壁や、緑が施された庭園の様子も垣間見える。

一方、こちら側の手すりに腰掛けているのは、70年代に製作された “Kiskirálylány”(Little Princess)という像。作者が自分の娘をモデルにしたとのこと。ももだけやたら触られてるけど、なんか御利益あるんかね。
実はこれ自体はレプリカで、本物は美術館にあるそうだが、こうやって観光用にわかりやすく置くのはよくある話で。

といった感じでブダの街並みがよく見えるこのあたりに、2番が経由する Vigadó tér 電停。

ほんと tér ばっかりやね。結果として街の空間にゆとりをもたらす効果はある気がするけど。

て、南行き方面のホームがないぞ。あの電車どこで乗り降りするんかね。と思ったら、まさかの「手前の線路を渡って床面から直接乗車」。日本同様に左右どっちも開くドアの有効活用であった。まあなんだ、どっちにしろ2番はバリアフリー非対応車しかいないから。将来的にはどうにかするんかね。

その乗車方法で次の電車に乗り、しばらく進んで Boráros tér で下車。

市街中心部からはだいぶ離れ、ガイドブックの地図にギリギリ載ってるくらいのエリア。建物もやや現代的になり、静かな郊外という印象。ここに「別の路線」の駅が別途設けられている。

駅名こそ同一だが、こちらは HÉV という郊外電車の一系統 H7。中心部に乗り入れない複数の路線を、MÁV-HÉV という会社(読んで字の如く MÁV グループに近年編入された)が所有している。ただし運営には BKK も一枚噛んでおり、BKK フリーきっぷで乗車可能。券売機も BKK の TVM が置いてあるし。

車両がいたので観察。なんだろうこの国鉄に相通じる雰囲気。

それもそのはず、あとで別車両の銘板を確認したらなんと「ドイツ民主共和国」の名が。東ドイツっすよ。かの国の国有企業 LEW が製造した MXA という形式の車両だった。ロゴマークがいちいちかっこいい。どうやら LEW は共産圏各国への輸出も行っていたようで、これがその生き残りということか。

せっかくなので乗ってみよう。目の前にいた電車はまもなく発車しそうなので、とりあえずお見送り。

やっぱり旧市街的な場所より郊外の方が人口多いのかな、と漠然と考えているうちに、次の列車到着。

ってすんごい降りてきたし。平日昼間に10分間隔で運行している時点でそれなりに需要はあるだろうと思ったけど、市内へ出てくる便は予想以上に利用者多し。

あんまり遠くへ行くと後が大変なんで、1駅だけ乗ってみた。乗り心地が意外と落ち着いてるのは標準軌の賜物か。車内に終始響き渡る、つりかけモーターと思われるサウンドが大変よろしゅうございました。

Like
Share

公開から30日以上経過した記事のコメントは締め切っております。あしからず。