はこね夏づくし (1) 綱を渡る山・1

皆様うなぎは召し上がられたでしょうか。当家は特にそんなこともなく至ってふつーの夕飯。別に「平賀源内のステマには乗せられんぞ」とか偉そうな理由ではない。いや、どうせうなぎ食べるなら美味い店できちんとしたものにした方がいいかなーって。こういう考え方だからエンゲル係数が上がるのか。
さてここからは、週末に行ってきた湯治(?)のお話を早速。

突然ですがここは強羅です。

下車エリアはあっという間にぎっしり。まあ夏休みだしそりゃ人も多いよねー。

我々の箱根入りルートは毎度、東海道経由。小田原で「今ならスーパーはこね空席あるよ」との呼び込みに釣られて 200 円のちょい乗り券を買い、まるで VSE で新宿から来たような気分だけ味わって湯本到着。登山電車のダイヤが特急客有利にできていたため、鈍行客でごった返す前にしっかり着席できた。
ついでに言うと、特急車内で「もし旧型車に当たったら非冷房だよ」と念押しされたが、冷房タイプがやってきてほっとした客も多かったはず。

ハイシーズンに向けてお店の意気込みがほのかに伝わってくる駅前で、電車の折り返しを見守る。

ちょっと早いけど、先に腹ごしらえ。

以前の訪問時、待ち列が長くてスルーしたそば屋。ほどなく開店し、少し待った程度ですぐ入ることができた。

せいろ2人前のつもりだったが、旦那さんがとっさに1つ変更して、つゆが3種あるメニュー。ノーマルつゆ、辛味大根の絞り汁+味噌、あと写真に入りきらなかったが、くるみをセルフすり鉢してつゆで溶くもの。食べ比べの結果はくるみに軍配。
生わさびもセルフおろしで添付。品種なのか鮮度なのか、わさび NG なわたしですら少量食べることができた。
なお、中央にある食べかけのしゃもじは「そば焼みそ」。そば本体より美味かったかもしれん。そばはまあこんなもんでしょ。あとお値段がやや高い(ビール込みで 4000 円弱)のは箱根の仕様です。

ではケーブルカーに乗ろうか。

ってなんすかこの最後尾札は! こんなに並んでんの初めて観たわ。ホームがとっても狭いので、乗れそうな概算人数だけ入場させていたようだ。

待つ間にも次の登山電車が来て、構内の人口密度は更に上がる。
なんだかんだで次発に無事乗ることができた。たまたまホーム上での待機位置がドア真ん前で、またしても着席確保。周囲は近隣諸国や欧州の皆様であふれかえっていた。どっちかっつーと日本語使いの方が少数派。

こうして早雲山に到着。随分と前置きが長くなったが、ここからが本題である。

おそらく大昔に一度だけ乗ったと思われる、箱根ロープウェイ。といっても当時の記憶まるでなし。なので、改めて乗りましょう。これのお代がなかなかえげつないお高さなので、このために箱根フリーパスを購入したといっても過言ではない。
懸念された待ち列もここではたいしたことなく、数分でゴンドラに到達。

腰から上は全面窓という状態で、全員着席乗車制なのでどこに座っていても景色がよく見える。そのかわり直射日光も燦々と降り注ぐので、備え付けのうちわでみんなぱたぱた。
大涌谷へ向けて徐々に高度を上げてゆき、ひと山越えたとき、車内は歓声に包まれる。

夏だし午後だし、と半ば諦めていた富士山が、てっぺんだけちらりと顔を覗かせていた。乗り合わせた外人さんも “Fuji! Mt.Fuji!” と嬉しそうに写真を撮っている。

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