異邦人、香港を駆ける (4) 佳曲聖地

昨日はもみじ狩り。去年と同じ公園に出かけたところ、進み具合には若干のムラがありつつもぼちぼち見頃。なんせ広いので植生の種類も多く、色や形のさまざまな紅葉(黄色いの含む)を楽しむことができた。季節感を味わうのはやっぱりいいものだ。
さて香港ですが、特定の方々にとって重要なスポットにも行っております。

慎吾ちゃんの絵から東へ、大館の外周に沿って進むと、とある坂道があらわれる。

砵典乍街(Pottinger Street)。しつこいようだが TM の圧倒的代表作・Get Wild の PV 撮影地として一部で著名な場所。14年訪問時は旅も終盤で坂を行き来する体力がなく、上から観ただけで終わっていた。今回こそちゃんと「現場」をこの目で確認したい。てことで、1ブロック分下る。

…あれ? なんか小綺麗すぎない?
店がやってないのは台風の影響って可能性があるとしても、ずいぶんすっきりした印象。もっとごちゃごちゃ看板やらなんやら設置してたイメージなんやけどなぁ。

比較のため、14年に坂の上から撮った写真を原寸切り出し。すると。

ぜんぜんちがう。
屋台群の右サイド側、屋根の上にぴょこっと出ている色あせすぎた赤文字看板が「聖地の痕跡」と目されるモノ。4年前には間違いなくあったのだ。それが今回ここまで綺麗さっぱりということは、老朽化で取り払ったか、もしくは台風(今年9月のアレだけではないはず)に備えて外されたか、あるいは勝手に飛んだか。このボロさを考えると、今後復活する可能性は相当低そう。
あーやっぱあの時下りておくべきやったか。まあ悔やんでも仕方ないので、現地に来れただけよしとする。

ともかく、せっかく来たので2018年現在の姿を残しておこう。

30年ちょっと前、彼らがここを歩いていたのだ。あんな感じで3人並んで。石畳だけはきっと変わらない。

坂を上ってくる2階建てのバス、ってカットもありましたね。同じ交差点だと言われているが、こちらはさらに痕跡がなくなっている。四半世紀を越える時の流れと、返還後のいろんな影響(おもに経済面)。そりゃ街も変わるわ。

と、そんな経緯を知らない他の観光客にとっては「石畳の坂道、映えるよねー」くらいなもんでして。

はりきって写真を撮る女子多し。

げわいポイントよりさらに北へ下ると雑貨屋全盛。

パーティグッズや手芸品などがこれでもかと並び、とってもカラフルな中を歩いて下りた。

さて、中環から地下鉄に乗るのだが、その前にオクトパスをなんとかせねば。スターフェリーで使えなかったカードを残額確認機にかけると「期限切れ」ぽい表示。有人窓口へ向かい、カードとお札を出したら、リロード(日本でいうチャージ)前に有効化らしき操作をしてくれた。これで安心して使える。
夕飯候補の店を下見すべく、九龍半島側に戻る。佐敦と尖沙咀の中間あたりで、日本にはない日本語表記のお店を発見。

でた。Superdry。英字に添えられた「極度乾燥(しなさい)」がじわじわくる。日本人が観るとどこのパチモンかという印象すらあるが、これが普通に英国のまっとうなブランドだというから恐れ入る。
そんなアパレルショップがあるのは Mira Place というショッピングモール。

ここに入ってる TINY という模型屋がすごく香港だった。中央のジオラマは撮影可だというので、ありがたく。いかにもって感じの古いアパート、地味に再現度高めの交通機関。いいねぇ。

街を組み上げるには相当のパーツを要しそうだが、ともあれうまく作ってあるもんだとしばし感心。

Like
Share

公開から30日以上経過した記事のコメントは締め切っております。あしからず。