欧羅巴幻想曲 II ヴェネツィア、水の都 (21) Scala Contarini del Bovolo

朝からエアコン作戦は正しかった。すでに9時台から室温30度とかだったんで、これはいかんと早めに稼働。日中は防災アプリから熱中症警告が来るほどだった。つーか今日の国内最高気温、豊中あたりで出たらしいやん。そらこのへんも暑くなるわ。
さてヴェネツィア2日め、後半も観光スポットをあれこれと。

暑い中を出歩いたこともあり、お宿で小一時間休む。ついでにガイドブックをぱらぱらと。…ん? もともと行く予定に入れてたあの場所、夕方になったら閉じちゃうのでは? 急いで再出発。もうすぐ17時。

さくさくと路地を進む合間にも、ふと覗き込めば狭い通路の奥に広がる素敵な景色。

入り組んで細かく分かれた道、建物を貫通する通路、そして水路。ヴェネツィアらしさが詰まった「窓」を、ジャストなタイミングで通りかかるゴンドラさん。

めざしている場所、実はお宿から5分とかからない。のだが。

アクセス可能な唯一の経路についている案内看板がコレ。いやいやちょっとさりげなさすぎませんか。名称も場所も把握した上で歩いてるからまだええけど。訝しがりつつもほっそい路地を進むと、ちゃんと目的地に着いた。

中世に建てられた、貴族コンタリーニ家の邸宅。現在は地元の財団が管理している。後から付けられたという螺旋階段が特徴的なビジュアルを作っており、ヴェネツィア方言で「かたつむり(の殻)」を意味するらしき Bovolo が愛称となって今に至る。

数年前は修復により立ち入ることができなかったというが、幸い現在は普通に入場可能。お値段はそれなりの7€。なお、営業時間は18時まで(入場券販売は17時半まで)。急いで来てよかった。

入るイコール螺旋階段を上る。ここは階段が主役だからね。傾斜がそこまできつくないので、比較的上りやすい。

途中の数ヶ所で色付きセロファンが仕込んであったのは、ビエンナーレと関係あるのかは不明。ここはイタリアンカラーになってるが、階によっては青と赤(フランスやん)など様々。

5階相当まで上がると、螺旋部のてっぺんは展望台になっている。これもお目当てのひとつ。

そこまで高さはないけど、それでも周囲の建物より頭ひとつ抜けているから見晴らしは悪くない。サンマルコの鐘楼もバッチリ見える。確かに鐘楼からもここ見えてたわ。

眺望は東側がメインで、いちおう南側も見えなくはない。オレンジ屋根に埋まるサルーテ。この屋根の連なりを眺めて、旦那さんがぽつりと「ルパンの逃げ道」。あー、ルパンなら行くね屋根の上。

向かいの建物、屋上の特等席は、お住まいの方のくつろぎスペースか、それともお宿のテラスか。

景色だけでなく、屋根裏の木組みも美しかった。

観光地としてはそこまでメジャーなところじゃないっぽいけど、人混みに揉まれず景色を観られるのは利点。ARIA 勢のみなさんは高確率で来られるようだが。いや、当家の場合、寄りたい場所が結果として聖地とかぶってるだけなんすけどね。

うん、なかなかいい場所だった。

余談だが、入場料を払うタイプの施設、ミラノも含めてあちこちで改札の電子化が進んでいた。電子化ったって紙チケットの QR コード読んだりするタイプが大半だけど、少なくとも穴開けとかスタンプとかするものは少数派。時代ですな。

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