香り立つ森に抱かれて (1) 舞う風船

いやはや寒い寒い。会社には薄手のコートを着ていくようになり、家では風呂上がりに中厚手の羽織物が欲しくなる。秋雨前線のせいもあるんだろうけど、こうやってどんどん季節が進んでいくんだな。
さて春の神戸に続いては秋の神戸から、先月の3連休のお話。

2日間のんびりした後の最終日。なんとなく思い立って、ぶらりと出かける。十三から三宮、さらに地下鉄。絶賛改築工事中の駅ビルからエレベーターで抜け出したところに、今回の旅の入口がある。

あ、はい。そうなんです。またしてもロープウェイ。まあなんだ、神戸は山と海しかないから必然的に高低差を乗り越えるための乗り物が増えるんですわ。今回ここを攻略することで、神戸市内で残すは有馬のロープウェイだけか。

というわけで布引ロープウェイにやってまいりました。

オリエンタルホテル(未だに旧称が先に出てくる)を回り込んだ西側に、とても立派な山麓駅。のりばまでは、この建物の4階まで上がる必要がある。下りはともかく上るのはエレベーターあってよかったわ。

ここが独特なのは、ロープウェイ往復券イコール「山上にあるハーブ園の入場券コミコミ」になること。ハーブ園にはなんとバス停はおろか駐車場すら存在せず、つまりコレに乗らねば行くことすらできない。温泉専用ケーブルカーの豪華版みたいなもんか。

一応列に並んだものの、進みは思ったよりもよく、ほどなくして乗車。

面影はないが、かつては神戸夢風船という名称だったらしい。数年前の経営権譲渡を受けて設備全般の大リニューアルが敢行されたため、とっても綺麗で広々としたゴンドラがやってきた。

おっとこんなところにオーストリア発見。日本ケーブルってやっぱりこの分野では国内大手なんですかね。ちなみにここのゴンドラ、なんか愛知万博で観たやつに似てんなぁと思ったら同じ会社が作ってた。納得。

注意書きが可能な限り絵だけでの説明に徹しているあたり、やはりヨーロッパの気配がする。

そこまで繁忙期ではないのだろう、6人乗りを2人で占有。景色を眺めながら悠々の空中散歩となった。

幸いにもかなりいいお天気。市街地がバッチリ見通せる。前2日だらだらしていたのは天候いまいちのせいでもあったので、一気に取り戻した感。

下から4本目の支柱のあたりに布引の滝があるというので、ガン見していたらあっさり発見。実物初めて観た。

中間駅を過ぎるとほぼハーブ園内となる。緑の中のどかに散歩する人々を見下ろしつつ、そろそろ終点だ。

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