はこね夏づくし (2) 綱を渡る山・2

風に乗って聴こえる盆踊り系の音。少し前は地元の神社の祭りにわんさか人が集まってた。ここも一応政令指定都市ではあるものの、市全体に持たれてるイメージよりずっとローカルなんだと思う。少なくともうちの区に関しては。まあこのくらいゆるゆるな方が住みやすいですわ。
さて引き続き箱根ロープウェイのお話。

まもなく大涌谷。眼下には硫黄色した風景が広がり、換気口から独特の香りも漂う。あとで宿の人に聴いた話だと、この界隈から温泉をひいているとのこと。

絶好のお立ち寄りポイントだけど、ロープウェイ乗り通しを優先して一旦通過。昔はこの先まで同じゴンドラでの通し運転だったらしいが、架け替えの際に分断。もれなく乗り換えが必要となる。

駅付近がロープウェイでの最高地点にあたり、ここからはどんどん芦ノ湖へと下っていく。
こちらのゴンドラはさっきと微妙に仕様が違い、広い1ドア(さっきは2ドア)で座席配置も異なる。いずれにせよ、1台が2本のロープにぶらさがる「複式単線自動循環式」である、と自動アナウンスが解説していた。このタイプは風に強いそうで。

中間駅・姥子に到着。やっぱりみんな終点まで乗るようで誰も動かない。

ドアが開いてふと気づく。あらこんなところに富士山が。機構上こうなったんだろうけど、富士ビューなエリアでは偶然と言い切れないものも感じる。

当駅では構内に「曲がり角」がある。ロープウェイでこういう構造は珍しい気がする。
なお、上写真に写っている後続ゴンドラの足元になにか出ているが、どうやらアレと地上設備の連携でドア開閉をコントロールしているっぽい。開閉の様子を何度観ても、ホーム側の赤いラインの両端で必ずドアが動いていたので。

出発するとさらに下り坂。左前方に芦ノ湖が見えてきた。

海賊船の行き来もはっきり見え、お子様中心に盛り上がる車内。そして数分後。

終点の桃源台。こうして、めでたくロープウェイも全線制覇と相成った。あ、でもね、日本全国ロープウェイ制覇なんか言い出したら時間も予算も足りないからさすがにやらんよ。

せっかくなので駅舎の外に出て証拠保全。あとはさっさと引き返すことにした。

大涌谷へ行きたいのもあったが、理由はもうひとつ。

明らかに湖上の雲行きがあやしかったのである。よって、海賊船には乗っておりません。
ちなみに海賊船のうち1隻は、我々のゴンドラとほぼ同時に港に着いたところだった。その結果、さっきまであんなに空いていた駅が瞬く間に団体さんでごった返し、乗車待ちで集合する集団をかきわける羽目になった。

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