都会にひそむ平行線 (2) 生誕の地で

1記事で終わってるはずの話のタイトルに「(1)」が付いてたのはこういう理由。だって、和田岬線の沿線を地図で観たら目に入っちゃったんだよねー。一瞬どっちが本題だか判らなくなりかけたのは秘密。

キュートな看板のある踏切を曲がったのは、実は撮影地を探すためではなかった。南下する途中、激しく見覚えのある物体が視界を横切ったので、それを確かめるのが目的。
あ、いたいた。おそるおそる門に近寄り、隙間から覗く。

やっぱり。これはどう観てもあれですね。

営業時はほぼ観れない、ぴっかぴっかの妻面が眩しい。

というわけで川崎重工兵庫工場、ちょっと寄り道してこっかー。

勿論、敷地内に入れるわけではない。どっか外から観れるとこなかったっけ。なんとなく勘でぐるりと回り込むと、道の真ん中を線路らしきものが横切っている。ここか。
交通整理をしている警備員さんが暇になるのを見計らって、ちゃりを脇に寄せて聴いてみる。あのー、ここ写真撮っちゃだめっすか。
「あ、写真? 撮っていいですよ」
まぁネットで現場写真観たことあるから、いいのは判ってたけど。


見渡す限り、京浜東北 E233 大展示会状態。…おや?

違うのがいた。つばさか。E3-2000 か。こっちの方が断面積ちっちゃく見える。新在直通とはいえ一応新幹線なんで、このコンパクトさは予想以上。
そして京浜東北の方も、よく観たら営業車と決定的に違う車両が。

ロゴついてない。帯も貼り終わってない。「つくりかけ」の車両を生で観たのは初めてかもしれん。「クハ E233-1072」をいつか東京で見かけたら、あぁあの時の、って思うかな。車番忘れそう。

こうしている間にも、いろんな作業車が線路を跨いでゆく。

まるで N の床下につけそうな形状の機器を運ぶリフトもいた。写真じゃ判りにくいけど、つばさの奥に N っぽい断面の何かが置いてあったので、そこに付けるのかも。
N といえば、E233 先頭車に挟まれた位置で背中を向けて庫内に潜り込んでいた。今ちょっと引っ込んじゃってるけど N もいるよ、と警備員さんも言っていた。真正面から撮ろうとすると線路のど真ん中になっちゃうので、それは断念。観るだけ。まぁ N やし。


ちょっとおもろかったのが、右奥の倉庫前。なぜかバスケのゴールがひとつ。休憩時間は、ここで息抜きをすることもあるのかな。

いろんな人が作業を頑張った結果が、あんな車両やこんな車両として津々浦々で走り回っているわけで。

500も生まれたての頃、このレール上を移動したのだろうか。そんなことを考えながら、再びちゃりに乗った。微妙に不協和音な警告メロディを鳴らしながら、小さな門が閉じる。17時は近い。

ついでに運河側にも回ってみたが、やっぱり E233 と N しかいなかった。船出待ちか、ただの置き場か。

目的を全部果たして帰る頃。兵庫駅のホームに、500のようなものが来た。とんがった先頭とパンタの形状からして、多分500。

これ、エクスプレス予約の CM 字幕の一部。橙バージョンもあり。家から最初に着いた時見かけて、10分粘って橙を撮ったのに、帰りにホーム上がったらいきなりこれだよ。そんなもんだ。

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