ハマが愛した電車 (4) 機構の簡便

今日はお墓参りしてきた。千葉方面にある、行ったことのなかった義母さんの実家のお墓。逆に旦那さんをわたし側の墓参りに連れて行こうとすると、非常にハードルが高いわけだが。だって岐阜と九州っすよ。遠いよーとか言ってるうちに、結局誰かのお葬式のついでとかになるのかもしれん。
まあそれはさておき、今日も横浜市電見学の会から。

ちょっとだけ時代を戻して、最後の旅客車両は 1510 号車。

アシンメトリーな前面デザインと、いかにも後付け感漂うワンマン表示の主張が強い。

内装は緑ベース。この薄緑色の塗装がまさに昭和。現存ローカル路面電車でも古参車両で非常によく見かける色合い。

これこれ、この降車ボタン。押すと「ちんっ」て短く鳴っていたに違いない。小倉で廃止されたやつも基本的にこの形だったので懐かしさもひとしお。

1510 も含め、多くの車両に共通してつけられている装備があった。超シンプルタイプの料金箱と、隣のおつりマシーン。

20円を上から入れる。市営にしても驚きの安さだが、当時の貨幣価値ならそんなもんか。

で、レバーを押すと(手タレは毎度の旦那さん)内側の板がカパッと下に開いてお金が落ちる。おわり。きわめて簡素だが必要十分だったのだろう。

おつりマシーンもおおよその挙動は予想がつく。きっと本来はレバーが数本刺さっていて、おつり額に該当する部分を引くと所定額が下のトレイに落ちるのだろう。このシールから推測すると、運賃は20円→25円→30円みたいな感じで推移していったのだろうか。

実車見物の最後は貨車の 10 形。

花電車の役目も担っていたようだが、無蓋タイプなので非常にスカスカ。

運転台もこのとおり。こりゃ雨の日の乗務は大変ですなぁ。

他に現存しない貨車もあったっぽいが、貨車だから貨物扱いもあったことになる。主要荷主のひとつがなんとキリンビールであった。関東大震災前は専用貨物線まであったという。

てことで、これは再現された当時の木箱。さっきからいい感じに時代感を出している広告ともども、キリンから直々に資料提供を受けたらしい。レプリカといえども立体物があると、写真より断然「当時の空気」を感じられて楽しい。
なお、藁包みのビール瓶が納豆に見える件は気にしない方向で。

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