その夕映えに染まれ (2) 時が刻む変遷

いやー寒かったー。今日の上着は極薄ニットだったが、明日はもう少し風を通さないものにしよう。
で、姫路の続きは後半1時間分。

次を待ちながら、日照のある限りいろいろ撮って過ごす。

さほど真剣に構えてない時に限って、渋い仕上がりになるのは仕様です。

条件が良ければ、陽のあたらない側も輪郭が浮かび上がるようだ。

いよいよオレンジの色味が濃くなってきた。C 編成ひかりの先頭へ向かいながら、側面に光の反射をたどる。

見事に染まる乗務員室の窓。きっと運転台にも、眩しい斜光が注いでいたことだろう。

次の列車が着く頃には、光はすっかり弱くなっていた。

これが最後の反射タイムか。わずかに糸を引く姿を追う。

まもなく下りホームにも1本停車。複雑怪奇な曲線が、かすかに色をまとった。

こうして、18時ちょうど頃には日没を迎えた。この半年で真面目に日没時刻を調べる習慣が抜けかけていて忘れてたが、9月中旬の関西だから妥当な時刻か。

何気なく見上げた南西の空を、ひとすじの飛行機雲が駆け抜けた。

うなぎ2本セットからちょうど1時間後の、こだま並びタイム。今度は100系の所定だが、果たして原色は来るのか。それともまた来ないのか。
接近する 750A をファインダー越しに見つめる。彼氏さんがつぶやく。住友っぽい、と。

どうやらそのようで。わたしたちの原色との出会いは、またしても延期。ま、この色はいつ消えるか判らんし、これだけファンタジーな空の色もなかなか出ないからよしとしよう。

この日は、現像時に色彩に関する調整を一切必要としない絵がやたら撮れた。この架線柱もやたら桃色に染まっていて、うまく撮れるかなぁと2人で言いながら撮ったらあっさりと。

そうこうするうちに、最後の主役、761A も現れた。

わずか5分で激変する頭上の色調。

この位置に立って、ファインダーを覗いて思い出す。去年の春、VW 並びを初めて撮ったのもこの構図だった。そしてその記事を書いた日、人の輪が繋がって…と、この1年半に思いを馳せた一瞬。

発車を見送り、入場券の超過分を払って改札の外へ。そこからは、また別の旅の始まり。

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