駿河の夜を数えて (2) 緑を記録せよ

5月2日、静岡県。今回の旅程は完全に「それ」ありき。行き先を両親に伝えたら歌で返された。夏も近づく八十八夜、とんとん。では後編どうぞ。

菊川から延々歩くのは3度め。暑い。追い越してゆく車が全部同業さんに見える。それは大袈裟としても、きっとお立ち台は大人気だろう。
案の定、既に数人スタンバイ済。なんとか場所を確保した。

超が付くほどの定番と承知で、茶畑に来た理由は2つ。
1つは、その定番ショットを綺麗に撮れていなかったこと。初回は先代のカメラで高速撮影ができず、2回めはマニュアル設定を知らなくて 1/2000 が出せず。三度目の正直なるか。
そしてもう1つ。500人気の象徴として、集う人々を観たかった。
「どちらから?」
尋ねられたのをきっかけに、周囲の方たちと大いに盛り上がった。富士山マニアの人にとっては新幹線の方が添え物だとか、某誌最新号のあのアングルで撮れそうな位置に誰かいるとか、あえて300の乗り心地を楽しむのもおつだねとか。
大先輩の方曰く、皆で仲良く撮れば楽しいし参考になるしで良い事づくめだと。確かに。


全検の季節なのか、屋根の綺麗な編成をやたら見かけた。B も2本いたが、真っ白な C には特に感動。博多方8両だけ白い J を2本(05.06追記:本当はもっとたくさん)観たが、あれは何だったのか。
喋る合間に撮って待てば、あっという間に11時。では本番その1、6A=W9 をベーシックに。

リラックスできたおかげか、ちゃんと決まって一安心。

※05.06追記:
通り過ぎざまに軽やかな警笛。他の方々に聴くと、やっぱりここで警笛は珍しいようで。なんというサービス。

この連休が本当に最後かもしれない、W 編成4本フル回転。ここで複数押さえる方が大半。1時間使って、思い思いにマイ構図探し。時にはその場で見せあいっこして、感想を伺ったりして。

珍しく縦を使ってみた。

10cm 高くなると、視界はちょっとだけ変わる。

画面に入る緑を増やす。足場が斜面でも気にしない。

ぎりぎりまで迷った挙げ句、7154A はネタ的に切り取る方向で決定。

下りとかぶる嫌な予感、見事的中。でもある意味、思い通りの絵ができた。この「皆が一生懸命500を狙ってる図」が欲しくて、わざと混む日を狙ったというのが真相だったりする。自分を客観視するような感じもありつつ。

こうして、輝く緑のじゅうたんに囲まれた戦いは終了。引き続き頑張る皆様に、おつかれさまでしたとご挨拶。またどっかで会うかもですね。

※05.06追記:
撮影の合間に「もうすぐ12時ですね」と話していたまさにその時、スピーカーから辺り一面に鳴り響いた「茶摘み」。あれはいい時報だった。

炎天下にめげそうになりながらも、第2目的地へ移動。到着直後に 7158A を、その後間もなく 29A を、わりといい感じで捕獲。
つ、疲れた…。既に14時近い。コンビニで今年初の冷やし中華を仕入れ、日陰のベンチでいただく。新しい茶も買って、ようやくひと息。だが、これはどう考えても日なたで無茶したら倒れるなー。やりたいことはほぼ達成した感もあったので、あとは気楽に過ごすことにした。
で、静岡県内の締めは駅の自由通路から 7179A=W8。

無茶はしていない。柵類を避けようとして出窓に立ってたから、目立ちはしたかもしれんが。

持てる体力はほぼ出し尽くした。あとは浜松からこだまとのぞみで帰る。こだま=661A は発車直後に 28A と離合するが、車内から撮れるわけもなく、馴染みの塗装を見送るのみ。
名古屋で乗り換え。どうにか力を振り絞って、7183A をお迎え。

もう限界までくたくただったはずが、W1 と判った瞬間にやる気が少し戻ってくる不思議。降車時には、車内 LED を保存したり16号車を観に移動したりする余裕。500ってすごい。

こうしてわたしの今回の短期集中撮影は終わったが、W1 の旅はまだ続く。博多までがんばれよー。

Like
Share

Comments

公開から30日以上経過した記事のコメントは締め切っております。あしからず。