実録・おひとり様物語 交流編 (5) 断片的フラッグシップ

博総のとっても長い一日、ようやく午後の部突入。普通はこのあたりで昼食をとるのだろうが、うっかり展示に夢中になってしまった。そんな正午過ぎの見学内容。

台車検修場を出て左に少し行くと、貴重なものが置いてある。

グランドひかりのかけら。野ざらしになってるやつとはまた別の車両で、幾分綺麗な食堂車。中を観れるそうなので、寄っていこう。

2階の食堂へと階段を上がる途中、テープで封じられた奥に厨房がちらりと見えた。
この食堂車、現役時代に乗ったことはなかった気がする。唯一のグランドひかり経験は中学の修学旅行だったし。ので、床も椅子も現物を観るのは初めて。

ふむ。赤い布地にゴールドの枠。なんかグランドっぽい。

こういう壁面ライトの装飾を観ると、新幹線が「特急」の一種だってことを実感する。

厨房前の通路を経由して下車。隣の車両も眺めにいく。

WIN350。米原と全然顔が違う。運転台の形状からすると、こっちのほうがより「500の原型」に近いね。

この中も観れるもんなら観ようかと思ったが、「最後尾」プラカードが必要なくらい列が伸びていたので、まぁいいや。米原で座ったし。

再び屋根のある区画へ。間口を広くとった入口付近では、駅弁やチョロ Q のたぐいを売ってたり、カードの申し込み窓口があったり。その奥に、あの色が見えた。

W2? ここは救援連結器の実演会場だったはず。そうか、それに使うのか。にしても、なんか違和感。あ、そうだった…。先月に W での運用を離脱したと、どっかで聴いたんだった。先頭車だけの切り身になっちゃってるのも、車輪がないのも、そういうわけか。

運転士さん用?の帽子も貸し出され、記念撮影会場と化していた現場が、なんだかせつなく見えた。

ところで、さっきから横で空気音が盛んにしてる。

ぷしゅー。がしょん。パンタグラフ動作体験コーナーだ。4種類置いてあって、どうやら操作できるのは、0系についてる菱形と、500の翼型。
どっちの列に並んだかは言うまでもないね。ただ、並んでみると、500の列はやけに進みが遅い。その理由がわかったのは、動作してる場面を間近に観れるくらいに順番が迫ってからだった。
ようやくわたしの番。パンタが上がった状態からスタート。まず「下」ボタンをぽちっとな。
…遅っ!!



まず垂直方向に縮んで、それからぱたんと倒れる。その倒れる動作がとってもスローモー。倒れきったところで、今度は「上」。…あれ? ちゃんと押したよな? という反応には慣れているのだろう、横に付き添った JR の人が言った。
「押してから実際に動くまでが長いんですよ」
ほんとにな。押したのを忘れそうな頃、ようやくそろりそろりと起き上がり、悠々と架線にタッチ。こりゃ順番回ってくるの遅いはずだわ。否が応でも納得。
V 化されたら滅びてしまうこの方式を、動画で残しておく。

なお、この区画には、唯一わたしが参加するのをはばかられるイベントがあった。

ミニ500。くまと一緒ならまだしも、いい大人が単独で乗って定員を埋めるのは、ちと大人げなかろう。ということで遠慮した次第。動いてるとこを観てみたかった気もするが、それより別に行きたいところがあった。元 W2 との親子並び(?)を観れたので、よしとしよう。
では地下通路へ。

「はかそう」。恥ずかしながら、博総という略称の読み方を初めて確認した。「はかたそうごう」だからごもっともなのだが、最初に漢字で観てしまったせいか、長らく「はくそう」と読んでいたのは秘密。
このギャラリーを抜け、右に曲がって地上へ出よう。

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