実録・おひとり様物語 過密編 (3) それぞれの戦い

きくち P、2日めにいたのか。全然知らんかった。音組から花来てるから妥当ではあるが。って、しのらーまでいたのかよ!! ヤマハの帝王とのツーショット羨ましすぎ。
とかなんとか言いつつ横目で F1 観つつ、仕入れたネタはお早めにってことで、東京からの長すぎる帰り道の巻。

ライブを2日間堪能した、翌朝。強引に6:50起床。荷造りは済んでいる。身支度をしてロビーでリンゴ酢を飲んだら、チェックアウト。予定よりちょっと早い山手線に乗れた。

東京からこだまで移動。2号車に1つ空いていた E 席を確保。3列シートも10分後にはほぼ満席。そういえば今日から連休だ。混雑を横目に、前日に買ったパンを残さずたいらげた。やっぱりメープルは焼きたてに限る。
よほど乗る人が多かったのか、537A は2分遅れでの発車。新横浜を出る頃には通路が埋まった。

乗り過ごし防止アラーム(もちろん消音)が鳴る前に目が覚めた。掛川だ。なぜか相当数の客が降りる気満々。はて、ここってそんな重要拠点だったっけ。
300系なりに頑張ったらしく、到着は定刻。そしてホームには…文字通りあふれんばかりの大量の人、人、人。おかしい。これは多すぎる。混み放題の階段をスルーし、東京方のエスカレーターで悠々と下ってみたら、構内はおそろしいことになっていた。

ななななんすかこれ。

そのとき、構内アナウンスがすべての謎を解いてくれた。
ap bank fes ’08。知らんかった。いや、フェス自体は知ってたが、まさかそれが今日からで、しかも最寄り駅が掛川とは。これはシャトルバスで会場へ向かう列らしい。
おかげで駅コインロッカーは見事に使用済。駅員に助けを求めると、100m ほど離れたところで民間の手荷物預かりがあるという。駅の外側をも埋め尽くした人混みを抜けてそこへたどりつき、500円払って身軽になれた。
ちょうど10時。在来線ホームへ上がり、プレイガイドに電話しまくるも、見事に玉砕。仕方ない、割り切って今日の行程を楽しもう。

実にいい天気。1駅で降り、汗だくになりつつ20分少々歩けば、2度めの茶畑。臨時500も出るから混んでいるかと思いきや、お立ち台にはおっさんが1人だけ。余裕の場所取り。
シャッター速度優先で行ったら、最初の300は露出過多。それを観てマニュアルに切り替えたらいい感じになってきた。

トンネル内の線路が光る。ヘッドライトの反射が合図。さ、6A 来るぞ。

はいったー!
八十八夜と比べるとどうしても茶畑が見劣りするが、主役はいい感じ。なにより前回と違って、ロゴと編成番号が読めるレベルで止められた。来た甲斐があった。

1時間半近く後に 9172A が来る。それまでに別のアングルを探すことにした。試しに、お立ち台の一番上まで行ってみる。

おぉ。なんか700のカモノハシ感が軽減されてない? もしや、これがまともな広角ズームの効果なのか。
だがしかし、いくら高台で時折気持ちいい風が来るとはいえ、暑い。暑すぎる。数分おきに拭いてもすぐ汗が伝う。ミニタオル持ってきて本当によかった。拭いてない時はカメラにかけて過熱防止にも使えるし。それはいいけど、これは1時間持たんな。とりあえず逃げよう。

茶畑を挟んだ木陰。一応ここからでも走る姿は見えるが、障害物が多い。

こうなっちゃうんだよ。B 編成のロゴ隠れたら意味ないやんけ。
雲の形がすっかり「夏」。ニュースより先に梅雨明けを確信した。西風が、茶畑に不似合いなロックの調べを運んでくる。思わず携帯で検索したら、あのフェス会場の方角。なるほど。あっちの人も暑い中おつかれさん。

長時間粘ったものの、結局 172A は見事に鼻先が切れてしまった。さっきより線路に近い分、早押しが必要みたい。でもその失敗ショットを観れば、ロングノーズの魅力を最大限に引き出した絵が撮れるであろうことは一目瞭然。こりゃもう一度来ざるを得ないようだ。ま、今日は1勝1敗ということで。

おまけ。N 撮ろうとしたら300に割り込まれたの図。どっちものぞみ。思えば「のぞみ運用する車両の種類」は今が一番多いんだよな。これも貴重な瞬間のひとつなのかも。

限界に近い足でどうにか戻る。コンサートじゃなかったのね、と意外な顔をされながら荷物を引き取り、食料皆無の売店に閉口してさっさと移動。予定より1本前の電車は、幸運にも乗り換えの少ない豊橋ゆき。その先はホームの違う新快速に座るため、余力を振り絞ってダッシュ。キオスクでカフェラテとクリーム玄米ブランを買って、名古屋までの休息を得る。
この車中でやっと気づいた。お立ち台が空いていたのは ap 回避もあろうが、明日から18きっぷシーズン開始とあれば、あえて前日に来る人も少なかったってことだ。

名古屋駅。またすぐに来るわけだが、日中にのんびりする暇はない。ちょっと早く着いたこの時間で、白とオレンジだけのシンプルな車体たちを眺めてみたり。

スイカと回数券でスマートに改札を越え、9172A の返し、9187A を待つ。駅前の緑を見下ろしていたら、5分先発の N が来た。

やっぱり、横から観たら悪くない。
さすがに疲れが出てきて、入線写真もいまいち。バニラアイスと束の間の仮眠で回復を図るにも、50分はあまりに短い。そこまでして我ながらようやるわ。

最後の意地で、博多へ去る姿だけは最大ズームで見送った。今まで越えられずにもどかしかった壁を、新しいカメラは少しずつ越えさせてくれているような気がする。だからもっと腕を磨いて、今しかない一瞬をたくさん捕らえていこう。

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