実録・おひとり様物語 渓谷編 (7) 山と清流

この長文大量投下、想定内というべきか否か。携帯に下書きメモがあるんだけど、メモレベルで既に縦スクロール回数が大爆発だったことは事実なのよ。うん。
では、足尾を後にしてからの復路、途中下車大会の模様を。それでこそ一日きっぷの意味があるというものだ。まとめちゃったから少々重いけど、終盤だから勘弁ね。

■1213 足尾 – 1216 間藤

あーあったかーい。もうそれだけでほっとする。他の乗客も皆、手にカメラ。本格的な人もそうでない人も、撮りたい気持ちは皆同じ、と。
間藤に着いて、真っ先に展望台に昇った。車窓から見えた、遥か向こうの山を望むために。雪化粧の風景を眺めていたら、ほんの数分、小雪が舞った。

その後、折り返す列車のそばに戻る。機材らしき銀の箱を傍らに、近づいて細かい部分を撮る人もあった。

発車にはまだまだ時間がある。コーンスープを飲んで、駅舎で風を避けることに。
中には意外なものが置いてあった。何かの記帳用ノート。それは、故・宮脇俊三氏への追悼寄せ書き帳であった。
…ひよっこ鉄のわたしは、名前だけではピンと来なかったのだが、国鉄全線完乗達成者という、いわば乗り鉄界の神様的存在だね。存在は知っていたが、その記念すべきラスト区間が此処だったというのは露知らず、なんとなく勢いだけで乗りにきたわたしが、書いてもいいんでしょうか。せっかくだから書いたけど。
貼ってあった著書のコピーを読んだら「えー、最終区間が此処かよー」的心境が率直に書かれてあって、ちょっと笑ってしまった。

■1245 間藤 – 1315 神戸

さてと、腹も減ってきたところで、上り列車出発。
例のトンネル越えの前に、原向〜沢入「ベスト渓谷区間」撮影リベンジだ。右列に陣取って準備完了。いい感じに陽も射してるし。列車が左カーブにさしかかり、視界が開けた瞬間が勝負だ。よーし。


まあまあかな? 御影石の白さがいいアクセント。おまけで、トンネル入る寸前に渡る鉄橋の上からも。

そして神戸到着。目的は勿論、「列車のレストラン 清流」。迷わず車内、いや店内?に入り、空いていた一番手前の席へ。

今乗ってきた列車が、交換待ちで停車が長かったおかげで、「車窓」から見えた。なんか普通に島式ホームみたいな絵。

こんな感じの席。本当に食堂車っぽいよね。が、そこで生姜焼き定食という、食堂車っぽくないメニューに決めたのは、天ぷらは昨日食べたから。

朝食が軽かったし散歩もしたということで、下の漬け物以外は完食。ごちそうさまー! なかなか美味かったよ。普通に定食屋さんの味。いやその、ハコが列車なだけじゃないよ、と。

満腹になったところで、改めていろんな角度から眺めてみる。こちら側は中の入口に「予約車」という表示。団体さん用だね。

しかし、これを撮ろうとしてうっかり草むらにつっこみ、ハーフコート含め膝上辺りから下がびっしりと枯れ草の種に溺愛されてしまい、取り除くのにえらい時間かかったのは秘密。

こほん。ともかく、こういう感じで中央に厨房を挟んだ2両編成になっているわけだよ。

■1432 神戸 – 1442 花輪


種に時間を取られたせいか、駅舎を撮って戻ってきたらもう列車がやってきた。次はいよいよ、沿線観光の最終目的地。

花輪まではあっという間。わ鐵の中では比較的新しい駅舎。

そしてこれまたあっという間に、旧花輪小学校に到着。

校舎そのまま記念館ってのはいいね。でも実は、常設展示もいいが校舎そのものだけで充分「展示」みたいなもんなのよ。だって、ほら。

これ、展示室。

あーもういちいち小学校マストアイテムだー!

そして中央ラインつきの階段。

さらには机や椅子が当時のままに近い教室。もうすっかり展示より建物や小道具に目が行ってしまう。唯一の例外は教科書実物展示か。東京書籍の算数、光村図書の国語、教育芸術社の音楽、そして「さんすうせっと」。うわー。


ただし。個人的には、校舎本体に匹敵するハイライトがこの先にあるわけで。
2階、鉄道資料展示室。

プチ神戸駅。きっぷうりばの雰囲気まで再現。壁の高いところには、主に国鉄のポスター。そしてね、この写真の左奥。

やっぱり昔はタブレット式やったんかー!

黒板に貼られた写真に、どこかで観たオレンジ色の車両がずらりと。…あー! 足尾にいたやつ!! そう、あれは旧足尾線の車両だった。乗ったことないから知らなかったよ。真相が判って感銘にふけりつつ、待合室に座り、置いてあった写真集を観て休憩。
最後に1階で非鉄の写真展を観て終了。帰ろうとしたら、管理人のおっちゃんに話しかけられ、玄関出てもしばし歓談。おっちゃん、人少ないし閉館時刻間際やし暇やったんやね。

やー、1日でよくぞこれだけ回ったわ。おつかれ自分。おつかれ読んだ人。じゃ、あとの話は軽めにエピローグでね。

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