とある皐月の開花宣言 (7) 駅前繚乱

仕事の予定がなかなか決まらなくて落ち着かない。交渉担当ではないので、淡々と動くことしかできないわけだが…。若干悩みつつ、こちらはマイペースにたま電車編。

木陰で涼みながら次の電車を待つ。やってきたのは、時刻表の通りノーマル車両。実は普通の車両が「移動手段」としては一番落ち着くかもしれないのは秘密。

戻ること3駅。車窓から一番印象に残った駅で下車。

なんすかこの高さありすぎるつつじは。ゆうに人の背丈越えてるよ。

大池遊園駅。この近辺に有名な撮影スポットが複数あるのは、現場を通過した瞬間に判った。とりあえずそっちはまた今度として、つつじと絡めて撮りたいな。あと駅舎も。

花に埋もれるようにたたずむ古い建物、あれは元待合室か何かだろうか。

さっき和歌山へ向かったたま電車が、もう帰ってきた。

つつじの巨木(と言っていいと思う)をもっと上手に入れたいのだが、かつて行き違いの線路があったとおぼしき空間の扱いがなかなか難しい。

鮮やかなピンクに見送られつつ、相変わらず多くの人を乗せて元気に走り去る後ろ姿。

異変が起きたのは、それぞれにアングルを探している最中だった。
あれ?と、彼氏さんのやや緊迫した声。寄ってみるとそこには、キヤノンの一眼ユーザーにとって戦慄の文字列 “Err99” が…。まさか、ついさっきまで普通に撮っていたのに、何の前触れもなくエラーが出るなんて。到底他人事とは思えない、それはわたしもまたカメラを趣味にしているからというのも理由のひとつだろう。
電車はそれでも予定通りに走ってくる。いくら落ち込んでもその場で直らないならと、彼氏さんはコンデジに持ち替えた。わたしも引き続き頑張る。

たまでんが折り返してきた。

後で判ったが、駅舎はつい最近、有志の方々が塗り直したばかりだった。どうりで、古風な駅名標の割に白が眩しいと思った。

まるで真夏のような空の下、白い電車はほんのひとときだけ立ち止まり、また和歌山をめざす。

…ふぅ。でもやっぱりショックなものはショックだよね。腰掛けたベンチからの視線の先、線路越しの倉庫らしき建物が、縦線入ったムンクの叫びのような顔に見えた。
会えないいちご電車。完成前の貴志駅舎。爆睡する駅長。そしてこのアクシデント。どうやら、たま駅長はまた来いと仰っているようです。また来よう。とりあえず今日のところは、次の電車が折り返してきたら乗って戻ることにした。

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