街々を走るオレンジ (3) 残る時代

例のゲームのおかげというかなんというか、外出する用事がない日に散歩と称して出かけることによって、結果として多少なりとも運動量が増えたのはいいことかもしれん。ダイエットと言えるほど効果があるかは知らんけど。
なわけで環状線古参ウォッチ、最後におまけつき。

鶴橋から地下鉄を細かく乗り継いで、最後は天王寺。

天王寺はほぼイコール阿倍野でもある。平たく広く地上を押さえた JR を、圧倒的な高さで見下ろす近鉄(ハルカス)。元国鉄と私鉄の張り合いを感じる。

近年の再開発で周回デッキが相当まともになり、回遊しやすくなったエリア。そのデッキの片隅からは、新今宮方向から天王寺に出入りする電車を見物することもできる。

まあ架線も柱も梁もガンガン刺さりますけれども。そんな中にあってオレンジは目立つ。

おっ、パワーループだ。2年くらい走っているにもかかわらず、未だにまともな編成写真を撮れていないのは、縁がないのだろうか。車両にも描かれた通天閣が、天王寺公園越しに見守る。

ついでに大和路も。この車両もまた群を抜いて昭和感が強いイメージだが、いつかは御役御免の日が来るわけで。

と、なんだかんだで半ばロケハンに終わった感もある撮影だった。そのままデッキの南側に行ったら別のウォッチ対象があったので、おもむろにテーマ切り替え。

阪堺さん、電停絶賛建て替え中。道路が西側へ拡幅したことを受け、線路も西へずらすようだ。それより、帰宅後に計画図を確認したところ、終端の手前で基礎を組んでいるのが2階建相当のニュー駅舎であることが判明。て、デッキから電車見えんくなるやんけ! 鉄ヲタ的にはあんまりうれしくない。

ホームがちょっぴり南にずれるのは、駅からデッキに階段をつなげ、エレベーター(左下のブルーシート部)までつけるためらしい。奥の信号のさらに奥、デッキの外側に、接点となりそうな部品がちょこっと顔を出していた。

一部では緑化軌道の仕込みも進んでいる。完成したら一帯の印象も激変しそう。

地上に降りて、新旧の電停を見比べる。

まだ鉄骨むきだしだが、きっといまどきらしい爽やかな外観になることだろう。

ほんの数年で猛烈に再開発が進んだ阿倍野。キューズとハルカスに挟まれ、そこだけ時代が止まっていたチン電の空間。それももうすぐ見納め。

ちょっと寂しいけど、電車も車も広々通れる方がいいに決まっている。未来図を思い描きながら、この日の撮影はお開きとなった。

Like
Share

Comments

公開から30日以上経過した記事のコメントは締め切っております。あしからず。