気まぐれな光とともに (2) 漆黒の不意打ち

残業帰りに自宅へ歩いてたら、オリオンの星が四隅含めて全部見えた。次の瞬間ガルネクの曲が浮かんで、そこは TM ちゃうんかい!と自分の脳につっこみ。冬やねぇ。
23日のまとめの続き、折り返し地点というか箸休めというか。

近江長岡の駅に戻ると、券売機が準備中状態。発車10分前にはなんとか間に合い、米原まで戻るきっぷを買う。そこから先はあらかじめ昼特があるし、米原自体に用もある。

ホーム脇にもすすき。真昼の輝きに目を細めていたら、上り線を貨物が去っていった。

117を降りると、目の前には223が待っている。これには乗らない。
駅弁をどうしよう等と考えつつ、なんとなくホームを見渡していると、何か様子がおかしい。漏れ聴こえた通行人の会話に、はっとした。
SL? ここに?
その答えは、新快速の背後から現れた。

うわ本当にいるし! ヘッドマークを確認するより先に「北びわこ号」という5文字が脳裏に浮かんだ。存在だけは知っていたけど、米原発着やったんか。そういや「北」やもんな。思わぬ盲点。

しかし何が難しいって、完璧なまでの真逆光。空に合わせりゃ黒がだいなし。車体に合わせると壮大に白飛び。ま、この場合どう考えても主役は黒の方だよねー。

試行錯誤しているうちに、白い蒸気ばかり吐いていた頭上から黒煙が上がり始めた。ただ、これまた逆光のため煙も透けちゃって何がなんだか。


諦めて車体をクローズアップ。…あれ? なんだこのデジャブ感。もしかしてどっかで観たことあるのかなぁ。
考えているうちに、目の前のホームに快速(この時点ではまだ各停)221が入ってきた。そしてほどなく、高らかに汽笛が鳴り響き、北びわこ号は動き出した。そろそろ発車かなとは思ってたが、微妙に不意をつかれ、急いで221の最後尾へ。横顔をどうにか捕まえた。次の瞬間、目に映った「梅」。あぁ、そうか。梅小路で会ったのか。

真っ青な客車を引き連れ、C56 は悠々と北へ走り去った。

SL の黒は本当に難しい。新幹線の白を飛ばさないようにするより遥かに難しい。この冬の戦いが終わったら、苦手な被写体も積極的に研究したいな。
さ、駅弁買って食べたら午後の部に入ろう。

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