房総に彼岸あり (1) 現代を彩る

台風強かったなー。ご近所の川の水位が半端なく上がり、駅が水没などいろいろあったようだ。旦那さんは前倒し出社、わたしは高台の自宅にて外出不要、てことで当家的には乗り切れた。ただ、自治体がスマホに強制送信する緊急速報、避難勧告発令から受信まで1時間半かかったのはもう少しがんばっていただきたく。
さてここからは、単独祝日だった秋分の日のお話。

実のところ、ここ1ヶ月ほど2人していまいち撮影テンションが上がっていない。今月の遠征を楽しみにしすぎた故の反動だが、その遠征自体が無事に行けるかどうかわからないというカオスな現状。そんな中「せめて季節感くらい求めに行こう」と思い付きで行ったのが、先日の東急支線、そしてこの日だった。
高速降りて早々、旦那さんから出たプラスアルファの思い付きで川沿いへ。

赤や黄色、秋の色合いを帯び始めた草木。収穫を終えた農地で野焼き。そんな風景の中、川を渡る1両。久留里線をまともに撮るのは、わたしはこれが初めてだった。

というわけで千葉の内陸である。かつて浦安や幕張に暮らした経験のせいか、千葉というとベイエリアの印象を長年持っていたのだが、南の方(チーバくんの首から下)に行くようになって認識を改めた。むしろこっちが主流なのね、と。
沿線を車で南下していく途中、ふと通過した駅舎が風情あるなと気づいて引き返す。

馬来田という駅。昭和で時を止めたような、なんとも味のある佇まい。

素朴な待合室。有人駅だった時代には、列車到着に合わせて改札に立つ駅員さんの姿もそこにあったろう。

現在はボランティアの人がお手入れしている模様。小道具はささやかながらもぬくもりを感じる。

駅前の空き地に、随分と背の高い日の丸が掲揚されていた。先端に木の枝。近隣の掲示物からすると、数日後にこの地区で祭りが開かれたようなので、本来はそのための柱なのだろう。

そこから1駅半ほど進むと、農道と線路に挟まれたエリアにさしかかった。このへんで秋のかけらを探してみよう。

おやあんなところに彼岸花。田んぼのど真ん中すぎて近づけないので、離れたところからそっと鑑賞することにしよう。
近くの踏切が鳴るのを待たずして、林の向こうから派手な車両が現れた。久留里線用の E130 系。

どう観ても刈り取り作業をとっくに終えていた、この界隈の田んぼ。しかし、道に面した1列だけ刈り取らずに残された列があった。祭りの供物なのか、それとも他の理由があるのかは定かでない。

濃く色づいた稲穂の奥を、年中派手な車両ががたんごとん。

それにつけても、いかにも昨今の東らしい、彩度の高いカラーリング。とりわけ、警戒色であろうイエローの目立つことといったらもうね。デザイン的な調和の云々については、つっこんだら負けかな。

Like
Share

公開から30日以上経過した記事のコメントは締め切っております。あしからず。