祇園の為に鉦は鳴る (2) 錦纏う鳥

多くの木に囲まれて蝉だらけのご近所。勢力は概ね、クマ>アブラ>ひぐらし>その他、ってとこだが、今日ひぐらしが1匹ボケて真っ昼間にいい音を響かせていた。ま、たまにはそそっかしい奴もいるわな。
では引き続き祇園祭宵山をぶらぶら。

もくじ

ごあんない

祭りの雰囲気を最大限に伝えるため、祭り参加者の方に対するぼかし等の加工は行っておりません。もし御自分が写っており、なおかつ掲載をご希望でない場合は、本記事コメント欄までおしらせください。

四条通と交差する道にも、あちこちに山鉾の姿が見えている。そのひとつに向かって室町通へ。

南北に走る通りの多くは露店が並び、休憩する人も多数。人波を縫うように前進。

鶏鉾の前に来ると、歩道に行列と最後尾札が。ほぅ、あの渡り廊下から鉾の中に入れるのかね。提灯が映える宵までの時間つぶしと、純粋に鉾そのものへの興味で、並ぶことにした。
細かい話だが、長刀鉾を除いて提灯は一社提供が基本のようだ。見た限りでも、月桂冠や京都銀行など地元企業ばかり。ここのはパールトーン(着物の撥水加工会社)。

もちろん彫刻モチーフは鶏。

並び始めてから15分、御朱印などを扱う窓口に到達。拝観券を購入する。拝観の対価は鉾によってバラバラらしいが、この方式は一見さんにも優しくてありがたい。

さらに15分ほどかけて、その名もズバリ「鶏鉾ビル」の2階へ。

まるで鉾を見学するためだけにこの高さに設定されたかのようなフロア位置である。

鳴り続けていたお囃子が止まり、鳴り物が運び出されてきた。囃子方の休憩か。献酒の山やお供え物などを眺めて待機。金一封より献酒の方が圧倒的に多い。
あと貴重な文化財らしいんで写真は控えておいたが、16世紀の舶来の織物が素で展示されていてびっくり。戦国時代の物品がふつうに町内会にある辺り、ほんと京都っすね。

鉾を持つ町内ごとに祭壇もあるらしい。奥の人形は牛頭天王。

巡行の際には黄金の幣も装備するようだ。

そうこうするうちにお囃子も再開され、見学する番が回ってきた。並んでからおよそ50分。

紅白の提灯に囲まれ、木の橋を渡って鉾内部へ。
数十 cm の間口を残し、外周にびっしり囃子方が腰かけて音色を奏で続ける。大黒柱状態の鉾に沿うわずかな空間には、指揮をとる人。その隙間たるや、人1人がやっと通れる程度で、一度に4〜5人が1周できればいい方。写真撮ってる場合じゃない。なるほど、こりゃ時間かかるわ。

こうして拝観あっさり終了。行列はまだまだ続く。しかしお囃子って、間近で聴くと大音量やねぇ。

せっかくなので、他の山鉾も観に行こう。

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