にしめぐりのうた (6) 舞台の灯り・3

5月の予定が7月へ延期になった。理由が理由だけに超納得。うつも他2人も、是非とも体調第一でお願いしたいところ。
さてさて、花灯路歩きのお話もそろそろ終盤ですよ。

清水寺から出てきた頃には19時すぎ。ちょっとおなかすいてきたが、こんな混雑地帯で夕飯というのもアレだ。まずは小腹を満たそう。

そこで、通りすがりのお店でそれぞれにおやつを入手。
旦那さんはソフトクリーム、わたしは豚まん。なんかチョイスが男女逆な気もするが、わりと普段から仕様です。いずれも材料にとうふ系のなにかが含まれており、特にソフトは濃厚な豆の風味が漂ってくる。豚まんの生地も豆乳入りらしく、もふもふ。なかなかおいしゅうございました。

落ち着いたところで坂を下る。だがしかし、この三年坂がとんでもないことになっていた。

下に着くまでひと苦労。正確には、上の通りから坂へ入るのに大変な苦労。ほぼおしくらまんじゅう。
我々の体感としては、今年の花灯路は過去2年を明らかに上回る人出となっていた印象がある。この日は昼間に暑い暑いと書きまくった通り気温が高く、本来なら結構冷え込む京の夜も非常に過ごしやすい気温で推移していた。それで足を運んだ人も増えたのではなかろうか。

ともあれ、この日最大の押し合いへし合いをなんとかクリア。忘れないうちに買っておこうと、往路でお香屋さんに再訪しておいたのは、体力的にも正解だったようで。

ふぅ。あとはゆっくり小路を歩いて楽しもう。

例年通り、人がいなくなる隙をひたすら待つカメラ軍団が多く観られたクランク状の路地。ここで旧渋谷駅に通い詰めていた時に編み出した「身体の前にカメラバッグを持ち、そこにカメラを載せてライブビュー」というお手軽スローシャッター法を思い出し、手早く撮影に成功。何がいつ役立つかわからんね。

店先の水鉢も覗き込んでトライする人は多い。高感度に強い機種のありがたみを実感。

歩いているうちに祇園へ抜けた。イベント専用の灯りがなくとも、夜の京都は美しい。

このお店ではないのだが、我々の目の前で非常に興味深いワンシーンが展開された。
若い女の子を連れたおっちゃんが、一見さんお断りのお店はこうやって入るんや、ええか観ときー、と言わんばかりにとある店の引き戸を勢いよく開け、奥に向かって開口一番「おるかー!!」
…おぉ、あれはまぎれもなく生粋の常連さん。本当におるんやねぇ。わけもなくプチ感動。

きっと常連にはなれないわたしたちは、光量控えめの街路によく映える提灯を眺めつつ、河原町の駅前をめざした。なお、混む表通りを避けようとした結果、川に抜ける道がなく袋小路につっこんでしまったのは御愛嬌。このへんがやっぱり一見さん。

駅近辺の小さなお店で夕食をとって、この日の予定は終了となった。

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