上野の森のかもし

茅場町からこんばんは。くまには土曜ゆっくり会うとして、前乗りした金曜の話を先に。実録シリーズにしなかったのはなんとなく気分で。

13時、上野。駅を出て、目的地へ向かう角を曲がる。

入場制限が出るほどの美術展を尻目に、オレンジの看板に従って進む。あれ、入口に SL なんぞあったんか。

というわけで、国立科学博物館特別展「菌類のふしぎ」。字面は若干硬いが、要するにもやしもん祭り。どのくらい祭りなのか、この目で確かめに来た。

まずはチケット売場で、印刷した引換券を渡し、チケットとガイドブック引換券をもらう。

このエントランスは敷居低いよな。しかもなんと、今回の展示はほぼ全編にわたって写真撮影おっけー。すごい。て、知ってたから堂々とカメラ持参なんやけど。

光るきのこ指数もそこそこ高いようだ。じゃ行ってみよー。


場内はだいたいこんな感じで、装飾が基本的に段ボール素材。順路は曲線。なんか柔らかくていいな。
でだ。張り切ってカメラを持って来たのはわたしだけではなく、金曜日の真昼にもかかわらず三脚まで持ち込む猛者がいるほど当たり前の光景だったのだが、そういう人の目的はほぼ一致。

「ごあいさつ」の時点でそれは既に混入していた。右のオリゼーにズームインっ。

さがせと。この広い場内すみからすみまで探せと。

もやし作者の石川氏がいろんなところに落書きしているという話を聴いてからというもの、展示と落書きどっちが主目的か優劣つけがたくなってしまった。勿論展示もかなりじっくり観たけれど、ひととおり観てはまた各コーナーの始点に戻って落書きサーチに入る始末。
えぇ集めました。2会場合計64点。かなーりしつこく探し回ったので、だいぶコンプリートに近いんではないかと自画自賛。でもなんか、どう観ても会期中に追加しました的ものも結構あったから、会期末にはまた増えてる悪寒。

実はメモリーカードがあまり余裕なくて、もやしキャラ以外ほとんど撮れなかった。でも実際現場に行って観た方が絶対いいと思うなぁ。
特にきのこコーナー。実物を「樹脂含浸」という技術(初めて聴いた)で立体のまま処理して、大半はケースなしでずらりと並べてんの。ちょっと感動した。色は完全には保てないらしいけど、きのこの剥製とでも呼びたくなるあの質感はレプリカじゃ出せないに違いない。なんたって本物やからね。
ちなみに、光るきのこもしっかり光っておられた。そらツキヨタケとか、あんだけ光る物体が食せるわけないわ。


理系にまったく縁のないわたしの場合、学校の講義とかで聴くと寝る恐れがある。が、それにしては若干頭に入りやすかったのは、会場が概ねこのノリなせいだろうか。いやこれは極端としても。標本見せるコーナーはちゃんと標本メインやし。

と言いつつ更に極端な例を出してみる。わ。




まあ「もやしもん劇場」という最強のスペースがあるわけだが。家中どこにでも菌はいる、というのをわかりやすくすると、やっぱ沢木ビジョンになるのね。壮観であった。



それにつけても残念だったのは、この展示用モネラを展示からひっぺがす輩が結構いたらしい点。あちこちに残るボンド跡。既にもげてるクリソゲヌムを勝手に持ち歩くお子様(これは注意しない親が悪い)。セレビシエ剥がした挙げ句に足を2本も抜いたの誰や! かわいそうに!


アシさんなしとは思えないほど書き込まれた原画展に触発されたのか、気がついたら物販で原作1巻をお買い上げしていた。あと会場限定クリアファイル2種も。ガイドブックも含めて夕食前に全部読んじゃった。
しかし、主催が TBS ゆえに CX 制作のアニメは置けないところがなんとも大人の事情。

そんなこんなで、外に出たらもう16時を回りかけていた。所要2時間、いや4時間、などとネットで聴いていたので、4時間確保しておいたのは正解だったようだ。
生物学なにそれな人には大変いいかもし…あ、いや、勉強になりました。菌を誤解せず身近に感じてほしいという科博の狙いは、割と当たったのではないかと。とりあえず今、宿の机に置いてあるファブリーズを使うか迷っている。

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