旅立つ船の名は (4) 街と繋ぐ道

そういや、靴屋に預けていたブーツの修理が終わったと連絡が来たんだった。真冬の限られた時しか使わないロングブーツだが、きちんとしたモノなので販売店に直してもらった。ショートブーツも春になったら同じ店に出そうかな。
さて本日も引き続き昨年終盤の神戸から、古い物件の外見だけ眺めるお話。

つきあたりまで進んで折り返し、今度は税関を間近に見物していく。

正面に掲げられた、右から書かれた4文字。ちょっと味のある字やね。

再建の際に保全された外壁は、通り沿いのみならず奥までずっと続いていた。現代においてこのレベルの建築物を新たに造ることは考えにくいだろうから、見た目だけでも昔の姿に戻してくれてよかった。

昭和天皇もこちらまでお越しになったようです。

残念ながら、というか至極当然のことであるが、ここは現役で使われている施設。しかも税関だからもちろんお役所の一種。ごくたまにイベントが行われる以外、土日は見学することもできず。平日休んで来いって話っすか。

ともあれ、重厚感あふれる雰囲気を感じ取れただけでもよしとしよう。

玄関前の交差点は、信号のさじ加減次第で人も車も抜けていることがたまにあった。現代的要素が極力ない瞬間を切り取れば、そこにあるのはきっと数十年前とあまり変わらない景色。
横浜同様、神戸もまた西洋に向けて開港されてからさらに賑わいを増した土地。今も残る建物たちは、当時の貴重な証人として今後も大事にしたいものだ。

ところで、この税関が面している道路のひとつが、ちょっとおもしろい物件だった。

国道 174 号。名前だけ聴くと普通だが、その解説は現場で公式に表示されている。

「日本で一番短い国道です」。曰く、その長さたったの 187.1m。税関の南東角、この標識の地点から、高速の高架をくぐったすぐ先の交差点までで終了。信号が青なら2分かそこらで踏破できてしまう。こりゃ短いわ。もちろんあっさり制覇いたしました。

で、北上するとそのままフラワーロードに接続、三宮まで歩けるということになる。

学生時代にこの付近でバイトしてたこともあり、その後はルミナリエの終点付近でもあり、そういう意味では馴染みのあるエリアまで戻ってきた。せっかくなので、もう1ヶ所寄り道するとしよう。

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