オトナの修学旅行・洛北編 (1) 式年の社殿にて

気がついたら夜中に扇風機がいらないどころか、朝方に寒さすら感じるようになっていた。盆も過ぎたところで、季節は確実に舵を切り始めているようで。過ごしやすい秋は歓迎っす。はい。
さてここからは、暑くなり始めた頃に遡って7月第2週末のお話。

その日、京都は曇り空基調ながらも気温が高かった。地下鉄とバスを乗り継いで、最初の目的地へ向かう。

乗り継ぎ駅を出てすぐのところに、なにやら新しくて立派なお店。そば屋だと気づき、この後の旅程を考えてちょっと早いけどランチをいただく。おいしゅうございました。「よしむら北山楼」さん、有名店の支店らしいが、開店して日が浅く店舗サイトはまだないようだ。

店の目の前からバスに乗り込み、終点で降りる。

「賀茂大社」。あれ、上とか下とか書いてあるわけじゃないんだ。

3年ほど前に訪れた下鴨神社。そこと対を成すのがこちら、上賀茂神社である。2つ合わせて賀茂神社。
旦那さんはここで買った雷避けのお守りを大事に使い続けており、ただ入手してだいぶ経つので新調したい模様。いうまでもなくわたしは初参拝。

鳥居を入った参道も、境内も、足元の白さが目をひく。

立砂という名の砂山は、背後に控える御神体を模したものらしい。実に美しい円錐。

でもって本殿なのだが、ちょっと特別な状態だった。

普段なら外からおまいりして終了なところ、ちょうど今年10月に式年遷宮ということで、特別に本殿公開中らしい。せっかくなので、1人あたり600円(だったと思う)お納めして中へ。あ、以下撮禁なんで画像はございません。
まず見学者全員でお祓いを受けた後、本殿および権殿(ほぼ本殿のコピペで隣り合わせの建物)について神主氏から説明。遷宮で双方の役割が入れ替わる(=権殿が10月から本殿に)とのこと。伊勢みたいな全面建て替えは、いろんな理由により行わない。本殿・権殿が国宝、その他も重文、なので手が出しづらいという文化財的側面と、単純に財政面。後者をぶっちゃける辺りはある意味関西らしい。

と、バックグラウンドを理解したところで、外に出て改めて鑑賞。

遷宮は各棟徐々に進めるとのことで、まだやってない部分は立派な苔が。なるほど。

こっちが葺き替え終わってる方。葺きたての屋根は美しい。

檜皮を1枚単位で寄進という制度もあり、このように使われるようだ。檜皮葺という手法だけは知っていたが、こうなってたのか。なるほど。遷宮で技術継承するのはいずこも同様。

境内の片隅には涼しげな流れ。下流で楽しげにくつろぐ人々の声を耳にしつつ、移動のバス停へ向かう。なお、お守りは古いのをお返ししそびれたため、新しいのをわたしが持つことになった。

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